
「光は消えず」
編集 石井登志子
発行人 田口倭子
発行日 2001年10月25日
四六判 上製本 112頁
動員学徒追悼記の編集委員として力を尽くしてきた石井登志子さんの呼びかけで、学徒動員を経験した昭和一ケタ世代の21人が寄稿をした記録集が自費出版された。
石井さんは編集途中に他界されたが、その志をメンバーの一人である田口倭子さんが受け継ぎ、112頁のハードカバーとなって完成した。
光海軍工廠で動員学徒として働いた日々や8月14日の光大空襲のこと、そして茫然自失で迎えた終戦の日のことなどが平和への想いとともに記されている。当時の工場のあとや今も残る隧道、鋳造工場で働いた柳女3学年の記念写真なども折り込まれ、表紙には旧光海軍工廠の主要設備を明記した地図が配されている。
この本は貴重な学徒動員の記録でもあり、また「8月14日を回想し平和の礎にしたい」と残した石井さんの気持ちが伝わってくる1冊でもある。