
「映画はミュージカルに」
著者 池谷亮一
発行日 2002年11月30日
発行 宝塚出版
発売 星雲社
定価 本体1800円+税
A5判 並製本 320頁
映画と音楽の関係について書かれた本は意外に少なく、自ら書くことになってしまったという本書は映画、監督、曲目、シンガーソングライターなど様々な切り口で映画音楽を語っている。前半ではジャズやブロードウェイ・ミュージカルを取りあげ、1920年〜40年代に時代を代表するアメリカのポピュラー・ソングとして愛されたスタンダード・ナンバーが「ジャズとヨーロッパ的伝統音楽の交流の所産として生まれた」過程をたどっている。
「欧米映画を鑑賞する時には、じっと耳を澄まさざるを得ない」という。エンディング・ソングに込められたスタッフ達の洒落っ気たっぷりの意図に気づいた時は、何度も得した気分になるそうだ。 池谷さんの実家、甲府の果物屋の倉庫が戦時中映画のフィルムの保管場所になっていたという秘話も見逃せない。